とある同人誌即売会スタッフの回顧録

早いもので、私が同人誌即売会ボランティアの運営スタッフを引退してから20年以上という月日が経とうとしています。
先日断捨離で家を整理していたところ、当時の分厚い紙のカタログを大量に発掘してしまい、懐かしさにあふれた気持ちになったことを思い出します。
当時の同人誌即売会の世間一般での認知度はとても低くて、お盆と年末におかしな衣装を着た青年たちが、数十万人規模で晴海ふ頭、幕張メッセ、ビックサイトで集まって何か集会をしている。といった程度の情報が夕方のニュース番組などで取り上げられている程度でした。
当時、私が担当していた部署では列整理やカタログの外部販売などがメインでした。
そこでは、会社員、アルバイト、運送業、飲食店経営者、個人事業者、漫画家、編集者、など様々な職業の人がいて、普段はそれぞれの仕事や家庭を持ちながら、あくまで趣味で運営に携わっていました。
インターネットや情報通信が今ほど発展していなかった時代なので、同じ同人誌という趣味を持った人たちと、顔を合わせる場所として同人誌即売会は無くてはならないお祭りのようなものです。
その時携わっていたスタッフの皆さんは、非常に優秀な方が多く、世間一般で言われるオタクのイメージとはかけ離れた人たちでした。年2回3日間、数十万人が集まるイベントを運営するということは、当時の通信事情からは考えられない運営規模です。よくあれだけ統制が取れていたものだとつくづく感じます。
私もそうなのですが、古参のイベントスタッフたちは月に2-3回開かれる中規模の同人誌即売会のスタッフも兼務している人が多く情報交換が行われていました。
「あのイベどーだった?」
「あのサークルの列規制でつまずいたんだよ。」
「そか、次こーゆーの試してみるわ。」
こんな感じで運営ノウハウがPDCAされ蓄積されていく。
当時もオタクの連帯感は凄まじいものがありました。事業ではないので、現場単位で次々新しいノウハウが構築されていく様は見ていて清々しく思えるくらいでした。
そんな皆さんからはある共通項をいつも感じました。「好きだから作りたい。オタクたちの居場所を作りたい。」という思いです。
2021年現在コロナによって、延期が決まった即売会も多かったことでしょう。運営のご苦労お察しいたします。
運営する皆さんも、一般参加する皆さんも同じイベントを作り上げる参加者です。アフターコロナの時代でも当時のスタッフたちの思いをつなげていただけたらと思います。
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